大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和30(オ)331 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告人の上告理由

第一点について。原判決は挙示の証拠により上告人及びD間に、本件農地の売買の

事実はなく、また、上告人勝訴の本件農地の所有権移転登記手続並に其の引渡を求

める訴訟もなれあい訴訟であつて、上告人は本件農地の所有者でない旨認定したの

であつて、挙示の証拠によれば優にこれを肯認することができる。所論は結局右事

実の認定を非難するに帰する。なお論旨は民法の売買契約について論じているが原

判示に関係のないことであり、原判決も代金を支払わなければ所有権が移転しない

とはいつていない。論旨は理由がない。

同第二点について。本訴で争われているのは本件三筆の農地であつて、他の四筆

の買収は本訴に関係のないことである。論旨は採用に値しない。

同第三点について。論旨は農地委員会のした本件買収計画の違法を主張するので

あるが、上告人は本件農地の所有者でない以上右違法を主張して本件買収の無効確

認を求める法律上の利益を有しないから論旨は採用することを得ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

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